私は、父から、父の友人が代表を務めていた会社の株式10パーセントを相続したのですが、代表者であった父の友人も亡くなり、現在、その会社を経営されている方達のことは全く知りません。そこで、今回、同社の株を、知り合いの方に買い取ってもらおうと思い、会社にその旨を連絡をしたのですが、「うちは譲渡制限会社だから第三者に譲渡できない」等と言われ取り合ってもらえませんでした。この場合、私は何をすることもできないのでしょうか?

まず、①株式譲渡の前提として、定款上、株券発行会社であるのにもかかわらず、株券の発行を受けていない場合(実務上多いです)には、株券発行請求をする必要があります。任意に発行されない場合、株券発行請求訴訟を提起する必要があります。

 次に、あなたが株券を有しているか、株券不発行会社の場合、②会社の株主名簿に記載されているあなたのお父様の名前から、相続を原因としてあなた自身の名義に名義書換を請求します。

 この段階で、同社定款上、「株主の相続人に対する株式の売渡請求」をする旨の規定がある場合、会社からあなた所有の株式の売渡を求められることがあります。

 そのような定款規定もなく、あなた自身が株主であることが同社株主名簿上明らかになった場合、ようやく、③あなたが当該株式を、お知り合いの方に売却することについて、会社が承認するかどうかの決定を請求することになります。この場合、会社があなたのお知り合いの方への譲渡承認をしない場合、その方に代わって当該会社自身または会社の指定する者(先買人)を併せて明らかにするよう、請求することもできます。

 会社から、会社自身が買い取るとか、あるいは先買人が買い取ると回答が返ってきた場合、今度は、買取価格が問題となります。この点は④当事者間で協議が整わない場合は、裁判所に対して価格決定の申立をすることになります

 このように小規模閉鎖会社の株式譲渡は、公開会社の株式譲渡と異なり、手続自体が煩雑であり、相手方会社も関連法規を熟知しているとは限らないうえに、譲渡価格について相場が見えにくいことから、少なくとも一度は専門の弁護士に相談されることをお勧めします。

加藤法律事務所

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