各業務分野のご説明


 弁護士の業務分野は他士業に比べても多岐にわたるため、潜在的にはそれぞれが得意な分野を持っているのですが、宮崎ぐらいの人口規模ですと、そのような情報はあまり出回っていないのも実情です。そこで当項では弁護士一般の執務分野と、当事務所の重点分野についてご紹介差し上げます。

法人のお客様を依頼者とする案件


 一般に、弁護士が個人の依頼者から受任する案件として主に、①同族会社内の紛争、②債権の回収、③紛争の未然予防、④従業員とのトラブル、⑤不祥事対応、⑥知的財産の対応、⑦会社の整理や承継、⑧独占禁止法や下請法対応、その他行政対応などが想定されると思います。

① 同族会社内の紛争について

 同族会社内の紛争につきましては、会社法の知識・造詣が必要であり、同分野は当事務所弁護士が司法試験受験生時代から得意としていた領域です。特に株式の取得割合(名義を貸していた場合などに問題が顕在化します)に争いがある場合、それまでになされた(はずの)総会決議の効力などに全て影響しますので、各陣営に有利・不利な事実の峻別を早い段階ですることが勝敗の分水嶺となる、と言っても過言ではありません。

また、取締役の職務執行停止等の仮処分は通常の訴訟ではあり得ないほどのスピード感が求められる分野でもあります。


②債権に回収について

 債権に回収については、まず担保権の有無から確認する必要があります。通常、取引先に対して抵当物件などを求めないですが、先取特権という、民法が特に認めた他の債権者に先んじて回収できる権利を有する場合があります。かかる担保がない場合、相手方企業のホームページなどを確認して取引先銀行を割り出す、又は不動産・売掛先等を調査し、裁判で勝訴が見込める場合には、通常訴訟に先立ち、仮差押(多くの場合、債務者の言い分を聞かずに処分を禁止する手続を言います)をとることになります。ただし相手の言い分を聞かないで行うことから、敗訴のリスクがある場合には、逆に損害賠償請求をされることもあるので、その当たりの見極めには場数を踏んだ判断が必要です。

 

③紛争の未然予防について

 紛争の未然予防については、当事務所が県内の金融機関とも顧問契約を締結させて頂いている関係上、他事務所よりも圧倒的に多く、行政法規やコンプライアンスに抵触するかどうかといった、デューデリジェンス案件を担当させて頂いております。これ以外にも、特に大手企業を相手とする契約書特有の難解な表記や、不動産売買契約書の重要事項説明書の表記等、通常は顧問契約の範囲内にてデューデリジェンスをさせて頂いておりますので、積極的なご活用を顧問先企業の皆様には、お呼び掛けしているところです。

 

 注:デューデリジェンスとは契約書に不備や不利な点がないかを確認することをいいます。

④従業員とのトラブルについて

従業員とのトラブルにつきましては、当事務所は専ら労働案件について使用者側にしか立たないことから、利益相反の問題について懸念することなく安心してご相談頂くことが可能です。訴訟や労働審判といった裁判所対応はもとより、労働基準監督署の担当者と交渉をさせて頂くこともございます。

ジャンル的に重要なのは、まずは事件にしないということであり、事件になってしまった場合には、なるべく早く解決するということです。

 我が国の労働法規は従業員に有利に規定されており、たとえば解雇のハードルはとても高いものになっております。そのためできれば解雇という法的な処分ではなく、話し合いで辞めてもらう、合意退職の方が後に問題が顕在化する可能性は圧倒的に少ないです。被用者につつがなく辞めてもらうための話の持って行き方など、法律以前のやりとりではありますが、顧問契約の範囲でこうした指導もさせて頂いております。

 既に事件になっていると、特に解雇無効確認訴訟等、長引いた挙げ句の果ての敗訴となれば、そのときまでの賃金相当額の支払を求められる等、使用者側にとって、かなりしんどい状況になります。

 また使用者側が敗訴しているケースの多くでは、当初、会社側が労働基準監督署に法律上意味のない(場合によっては会社に不利な)主張を堂々としているケースが散見されます。できることならば、早い段階で、有利な材料と不利な材料を仕分けすることが、使用者側にとってその後に有利な展開を進めるために重要です。


⑤会社の不祥事対応について

 会社の不祥事対応については、当事務所の弁護士が第三者委員会の委員経験もあることから、客観的な立場で不祥事の有無及び原因究明をさせて頂くことが可能です。ただし顧問先企業の場合ですと、立場の中立性が損なわれますので、別の弁護士を紹介させて頂くことになります。


⑥知的財産の対応について

 知的財産の対応については、著作権及び商標権侵害までは当事務所で対応可能です。特許案件につきましては技術的事項が伴いますので、県外の専門事務所と共同受任またはご紹介とさせていただきます。

⑦会社の整理や承継について

会社の整理につきましては、当事務所の弁護士がこれまでに自力再建型の民事再生を1件と、事業譲渡型の民事再生を1件、以前の事務所において、それぞれ主任弁護士として認可決定まで導かせて頂いた経験を有しております。もちろん、これらの企業様は、現在でも活躍されておられます。時間と労力を要しますが弁護士としてもっともやり甲斐のある分野の1つではないかと思います。

会社の自己破産申立については、株式会社のみならずNPO法人など特殊な法人についても経験があり、従業員の雇用継続の観点から、可能な限り破産申立後の事業譲渡を破産管財人にしてもらうことを企図しております。もっとも譲受先の見込がない場合には如何ともしがたい事でもあり、まずはご相談頂ければと思います。

なお会社の法的整理につきましてはメインバンクとの関係で他の弁護士を紹介させて頂く場合がございます。

 

 

 

⑧独占禁止法や下請法対応、その他行政対応

 各行政法規の対応におきましては、顧問先企業様の関係で建築基準法・下請法・廃掃法等の各業務分野における所轄部署との協議が難航した際等に、文書の作成代行、代理行為を簡単なものであれば顧問契約の範囲内で行わせて頂いております。また昨今の時勢を踏まえ外国人雇用への対応にも研鑽をしているところですので、ご遠慮なくお問い合わせください。