コロナ離婚について

2020年08月19日

 当地宮崎でも、毎日感染者が報道されるのが当たり前となってしまった昨今ですが、外に飲みに出られない→家に居る時間が長い→夫婦間の適切な距離が保てず不和になる、という図式なのか、近時、夫婦関係の不和に関する、お問い合わせが多いようです。
 以下はあくまで個人的見解です。まず➀お子さんがおられない場合、夫婦関係なんて所詮は、お付き合いの延長に過ぎません。いまどき離婚したからといって人格が否定される訳でも何でもありません。この程度のハードルで不和になるくらいならば、いずれまた大きなハードルが来ることもあり得ます。よって離婚することも前向きに検討してよいと思います。
 これに対して②未成年のお子さんがおられる場合、離婚は、お子さんにとっては降って湧いた不幸です。実際、一人親世帯の生活困窮率は高く、それ以前に離婚により両親が不和になることでかかる、お子さんへの精神的負担は計り知れません。よって離婚は最終手段です。あなたの不幸よりもお子さんの幸福を、ぎりぎりまで優先してください(ただしDVや不貞は別です)。
 あまり知られていないことですが、家庭裁判所には離婚調停の他に、円満解決を目指した夫婦関係調整という調停のメニューも用意されております。弁護士に相談すると、離婚前提になってしまうとも思われがちですが、個人的には特に未成年のお子さんがおられる場合には、相手の出方をみながら夫婦関係を修復する方向で協議、環境調整を図ることも代理人弁護士の大切な役割ではないかと考えております。
 最後に、③お子さんがおられるものの、既に成人されている熟年夫婦の場合、②と違い、たとえ離婚しても、お子さんは、両親それぞれの価値観の違いや欠点を見て育ってこられていると思われるので、それなりに理解が得られる場合が多いように思います。
 ただし熟年離婚について一方当事者に有責事由がある場合、婚姻期間に応じて慰謝料が高額化する傾向があります。また財産分与もそれまで築いた資産、受給間近の年金なども対象となるため、一般に高額化します。よって精神的に自由になるのと引き替えに、経済的余裕をそれなりに失う覚悟が必要です。
 離婚するかどうかは、本質的に、今後とも互いを受け入れられるかどうか、という気持ちの問題です。被害感情が強いと、昨今の情勢も相まって不用意に相手を傷つけ、実際に離婚に発展する可能性もあります。過去の閻魔帳を紐解いてしまうと、自らの怒りの感情が勝手に増幅します。一度これまでの経緯について冷静に自分の頭を整理するべく、守秘義務がありニュートラルな立場の第三者に相談するのも検討されてみてもよいと思います。